プラスチック用途
アエロジルは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、高分子複合材料、エラストマーなどの製造工程、品質、および性能を向上させます。
アエロジルは、高分散二酸化ケイ素です。クロロシランを酸素・水素火炎中で加水分解すると、高純度の微粒子の非晶質白色粉体が生成されます。この一次粒子は超微粒子なため、50~380 m/gという大きな比表面積をもっています。アエロジル法を用いて、ほかにもフュームド酸化アルミニウム、フュームド二酸化チタン、フュームド二酸化ジルコニウムなどの特殊な酸化物が開発されています。アエロジルは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、高分子複合材料、エラストマーなどの製造工程、品質、および性能を向上させるために発明されたものです。
アエロジルは親水性タイプ、疎水性タイプとも、主に高分子化合物、高分子複合材料、およびエンジニアリング樹脂を対象に、レオロジー・コントロール、チキソ性付与、プレートアウト防止、ブロッキング防止、沈降防止などの目的で、粉末ポリマーや粉末樹脂の流動化剤としてのほか、耐水性を高めるためにも使用されています。熱可塑性高分子にアエロジルを添加すると、MFR(メルトフローレート)を低下させることができるため、加工性が向上するとともに、過熱時のたれ落ち(ケーブル等の場合)も防止できます。
高分子の粉体や粒子にアエロジルや AEROXIDE® Alu C を加えると、流動性および固結防止効果が向上し、静電気の帯電が抑制され、焼結加工の工程も容易になります。
また、エラストマーにアエロジルや AEROXIDE® TiO2P 25 を加えると、補強効果、硬度、機械的特性、および熱的安定性が向上します。