医薬品用途－固形剤

コロイド状二酸化ケイ素AEROSIL^®は、直接打錠法が採用されていた初期の頃から、粉体の流動性を最適化する滑剤として使用されてきました。フュームドシリカAEROSIL^®の小さい粒子は、賦形剤と有効成分の大きい粒子を「被覆」するため、粒子間のファンデルワールス引力を低減します。吸湿性粉体の表面に存在している水分を吸収して、粉体の固結と凝集を最小限に抑えることもできます。この2つの効果は、粉体におけるブリッジとラットホールの形成の防止ならびに、ホッパー通過時の流動性の向上に有効です。高速錠剤プレス機、又は、カプセル充填機で固形の剤型を製造する場合、乾燥原体混合物の最適な流動性が必要とされます。コロイド状二酸化ケイ素AEROSIL^®を滑剤として用いると、用量の均一性が向上し、最終的に処理能力が向上します。

AEROSIL^® R 972 Pharmaは疎水性のため親水性AEROSIL®より集塊粒子が壊れやすく、特に短時間及び、又は剪断力が低い混合プロセスに適しています。AEROSIL^®は、乾燥原体混合物において優れた滑剤特性を示すだけでなく、最終製品の特性も向上することができます。例えば親水性AEROSIL^®は、場合によっては圧縮力を上げずに錠剤の硬度を高くすることができます。この効果は、高圧プレスにより錠剤の崩壊時間を延ばすことなく、錠剤の安定性を維持するのに役立ちます。