潤滑剤・潤滑グリース用途

潤滑剤とは2つの可動面の間に供給される物質(液状のものが多い)です。 潤滑剤の使用目的は、摩擦の低減、効率の向上、摩耗の低減です。またその他の機能として、異物の除去と放熱があります。

金属加工油剤と伸線加工用潤滑剤向けのAEROSIL®:

  • AEROSIL® COK 84は、AEROSIL® 200と高分散性フュームド酸化アルミニウムAEROXIDE Alu Cの混合物です。水性の高極性液体用に開発されたもので、金属加工油剤と伸線加工用潤滑剤でも使用することができます。効果の1つはレオロジー制御(チキソトロピー性付与)です。さらに、潤滑固体粒子(例:MoS2、グラファイト)を分散安定化させ、いくつかの用途で金属表面を改良することができます。
  • AEROXIDE® Alu Cは、比表面積が大きい微粒子状の高純度酸化アルミニウムです。金属加工油剤と伸線加工用潤滑剤に使用して、用途によっては金属表面を改良することができます。

特殊グリースは、高いチキソトロピー性が必要なため、無機増粘剤(フュームドシリカAEROSIL®)で増粘されることがあります。非石けん基グリースでは、高温用途と多目的グリースで使用されています。

非石けん基グリースで使用されるフュームドシリカAEROSIL®:

  • レオロジー特性(例: 粘度、降伏点、構造安定性、粘度回復)
  • 摩擦の改質(高い剪断力でもエネルギー効率を向上。境界潤滑を回避) 
  • 機械的安定性(例: 高い剪断力での安定性)
  • 潤滑油の離形性/潤滑油の保持能力
  • 使用可能温度範囲の高温化/滴点性能の向上
  • 環境的に安全/低排出量
  • 沈降防止/スラッジ形成防止(分散剤)
  • 色 → 白/半透明高い化学的純度
  • 酸化安定性(酸化の抑制、錆の低減)
  • 耐水性と耐酸性の向上

液状ではない半固体の潤滑剤であり、鉱油又は植物油で乳化された石けんであることが多いため、一般的には高いチキソトロピー性が必要になります。 可動部に低い頻度でしか注油できない場合や、潤滑油では流れ出してしまうような場合にグリースは使用されます。

石けん基グリースの添加剤として使用されるAEROSIL®:

フュームドシリカAEROSIL®は、石けんグリースの添加剤として使用することで、グリースの品質をさらに向上させることができます。いくつかの用途で、少量の親水性フュームドシリカ(例: AEROSIL® 200)が、水又は油の吸収に効果があります。疎水性フュームドシリカの製品タイプ(例:AEROSIL® R 202又はR 805)は、石けん基グリースの耐水性又は耐食性の向上に役立ちます。